ツイッターで流れてくる「新社会人アドバイス」の謎
ツイッター、そして4月1日といえば「#新社会人へのアドバイス」というハッシュタグでいろんな社会人がありがたい説話をしてくれる日ですね~。
中には本当にためになる、知っておかないとソンをするような法律や、便利な一人暮らしライフハックなんかもあって見ちゃうのですが、一方で「ん??」みたいなのもちらほら。
例えば「仕事は適当にやっておけばいいです」「給料分しか働かないでください」みたいなの。
これ、ツイッターでは結構もてはやされてるんですけど、私は個人的には反対です。
学べることや楽しいと思えることを見つけるのは、適当に仕事をしてると難しいからです。どこかで何かしら一生懸命になってみれば、仕事に楽しさを見出せるかもしれません。
おっと、今私がやってしまったこと。そう。アドバイス。
これについて今日は考えてみたいと思います。
以下、ながながと語りますが、まず「私はこういうことは言ってないので誤読に気を付けてください」リストを提示します。
この誤読をしてきたリプライやコメントは全て無視してお返事しませんのであしからず。
- 「#新社会人へのアドバイス」は全て無益だ。
- 仕事は一生懸命やれ。そうしないと許さない。
- 俺は賢い。
- お前はアホである。
- ツイッター社は対策をしろ。

新社会人の誰もそのアドバイス、求めてないのでは?
「新社会人のうちどれぐらいが、ツイッターで#新社会人へのアドバイスを求めているのか」という問題。
その問題を考えたのは、毎年恒例でハッシュタグつきでツイートされて「#新社会人へのアドバイス」の一部が数千RT数万いいねとかいくのに、それをありがたがる新社会人の割合、実はそんな多くないのでは…と感じたからです。
率は厳密にはわかりませんが「新社会人です!助かった!」みたいなリプがそんなに多くなくて。
むしろどちらかというと、これをネタに社会人が「へぇ~知らなかった」とか「違う違う、これは本当はこうで…」と、世間話に花を咲かせるための題材になっているような気がします。
そして、このような類のアドバイス…いや「お説教」に、あなたもかつては辟易としていたでしょう。
親の口うるさい指導とか、校長先生からの説話だとか、担任の長いホームルームとか、先輩からの的外れな指導とか。そもそも人間はこうでなければならない~~、正しい人間はこうである~~、……
思い出しました??
ありましたよね。そういうの。それで、それを頭に入れて、今のこの「#新社会人へのメッセージ」見てみてくださいよ。
めちゃくちゃ、めっっちゃくちゃ、押しつけがましくないですか?
なぜ我々はツイッターで新社会人にアドバイスしたくなるのか
それではなぜこんなことが起きてしまうのか。
言い換えれば、なぜ社会人は、見ず知らずの新社会人に、ツイッターでアドバイスしたくなるのか。
ここはもう素直に認めましょうよ。
善意100%じゃないですよね?
実はほんの少し……いやちょっと……いやけっこう……「すごい人だと思われたい」がありますよね?
ツイッターで「いいね」欲しいですよね?
ちなみに私は「思われたいし、いいねも欲しい」です。
欲求に素直にノックアウトされましたね。
特にツイッターでは「一生懸命頑張ろう」という価値観よりも「適当にやっていよう」という価値観のほうが優位です。
だからなんかこうそういう、現実主義っぽいのがオトナに見えちゃって「いいね」がつくという現象はたぶん、あります。それで適当なオトナたちが「いいね」を付け合ってるんです。
新社会人は置いてけぼりですよ。だって頼んだ覚えないもの。
もちろん有意義なものもありますけど、それってあの日にツイートされる数十万の「ありがたいアドバイス」の中で、本当にごく一部ですからね。
後のほとんどは「求められてもないのに勝手にハッシュタグ使ってツイートしてる」もんで、こりゃあちょっと身勝手ですよ。
まあ、私もそういう内容のを過去にツイートしてるんで、人のこと言えないですけど。
「うるさい話」を我々が押し付けていないか考えてみよう
別にこの問題提起は「#新社会人へのアドバイス」をやめろ~~とか、そういう意味はないです。それぞれが身勝手にツイートしたものがなんとなーく総意っぽくなってるだけなので。
ただ、この寓話(誰も求めてないアドバイスをハッシュタグまでつけてやっちゃうこと)から学べることはありますよね。
いつもうざったい説教をしてくる『上司』側に自分がなってしまってないか。
それをちゃーんと、部下であるあなたも私も、顧みてはみませんか。
数十万人が新たに社会人になる、この時期に。
新社会人の皆さん、おめでとう!
ようこそ、社畜人生へ!!
なぜ人類がツイッターで時間を無駄にするかを考察しました。
追記:実直なご感想。
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