ショタコンの私はどう生きづらいか
小児性愛者に何を言ってもいいみたいな風潮がある
私はいわゆる「小児性愛者」と「同性愛」の相半ばに生きています。俗にいう「ショタコン」だとか「少年愛」と呼ばれるものです。
本当はこれに異性愛が入るので両性愛なのですが(なかなか複雑ですね)、上のようなツイートを見るたびに心が痛くなります。
補足しておくと、上のツイートは
少年ラブドールを購入した人が「現実の男の子に手を出す前に!」と銘打って「レビュー」したことを受けての発言です(2020年9月3日追記:このレビュー者はその後「実は普通の異性愛者です」と言い残してアカウントを消しました)。
こういう発言はさすがに迂闊ですし、私自身当事者として「何偏見広げるようなこと言ってくれてんだオラァ!」と思います。
たぶん「性の対象にする」とは「現実の男の子に性加害する」って意味と思われます。私にそういう気はさらさらありません。
少年愛者ですけどラブドールはこれっぽちも興味はなく、仮にあっても「現実の男の子」と比較してどうという発想に至りません。
ネット空間を渉猟しているとラブドール議論…つまり「小児性愛者などが性欲の発散のために、少女・少年の身体を模した人形を買うことはよいのか」があります。
その中の反対派、規制派の
「小児性愛者は自然の摂理に反しているので断種しましょう!」
「小児性愛者は気持ち悪い、不愉快だ、よってホルモン投与で治療しよう」
って意見を見て毎回胸が痛くなります。
もちろん彼らの気持ちもわかります。自分が親で、子どもがもしそういう人の犠牲になったらと思うと。
でも一方、当事者として生きる私にとって、それらの言論の一つ一つが胸を刺してくる。

望んで「それ」を持って生まれてくる人間はいない
杉田水脈議員がかつて「同性愛は生産性がないので云々」と言って炎上しました。
その時はものすごく「生産性で人間をはかるな」という意見が優位だったのに、今回は違うのか。小児性愛者すべてに何を言ってもいい、みたいな風潮を非常に不愉快に思います。
いや、もちろん「人権があるべきではない、何を言ってもいいだろ」って人はいていいんでしょう。それが正しいとされてるみたいですし。
でもこう、もう少しその、踏んづけてる足に敏感であってほしい。せめてちゃんと問題を切り分けてほしい。
例えば私は「性的同意年齢以下の人物と性行為に及ぶ」ことに反対しています。自分が好きであると相手に伝えたならば即座に犯罪になりうるし、倫理的にも悪いと私は自覚しています。
ですが世の中には少年や少女を虐げたくてたまらないという人もいます。
某く○らっくす氏なんて「このまま□リコンが市民権を得ないかなぁ」なんて言ってて怖いな~と感じました。
そんな世界がやってくるわけないだろ!性的同意年齢に達してない人間となぜ対等な恋愛ができるんだ!
もちろん「駄目だとわかってるけど手が出ちゃう」という性加害者はいますし、そういう人の生きる権利を尊重したうえで、できれば不可逆的ホルモン投与以外の治療法が模索されてほしい。
一方的加害にまで「小児性愛者の権利を認めろ」なんて思いません。
加害者を加害者のまま放置しておくことを健全であるとは思わないのですが、どうにもこう「小児性愛」というだけで全部悪い、みたいな言い方をされるのが、非常に悲しいのです。
フェミニストとbio欄に名乗る人がそれをやっていたりするともう…
私は別に望んでこの特性を持って生まれたわけではありません。
人生は異性愛のほうがラクだろうと思います。異性愛でないがゆえに頭の中に「タルパ」という仮想の人格を作ったほどなので。
思ってますけど、思ってるからといって「治療」しようとは考えていません。
誰しも、誰かを心から好きでありたいことを否定されるいわれはないからです。
カムアウトはやっぱりできないよね
まあそういう感じで、周りの全員に「オレって実はさ」と告白してるわけじゃありません。
ましてや自分が好きな子(男の子)にそういう告白をすることもありません。してもその子を傷つけさえすることを知っていますから。
犯罪者扱いでも特別扱いでもなくて、ただ「普通に」接してほしい。
それが無理な注文だとはわかってます。少なくとも私が死ぬまでは変わらないんでしょう。
だから現状、私はごく身近な友人など以外にこれを話さず、こうやってブログにしています。
知ってほしいからというより、こうしないと心の弁が壊れるからです。
純粋な異性愛者にこういう悩みがないのかと思うと、他人を「羨ましい」と思うことの烏滸がましさとかどうでもよくて本当に羨ましいと感じます。
自分が告白する対象が自分よりも年下というだけでこんなに生きづらいのかぁ、何とかならないかなぁほんと。
内心の自由を認めてくれる人がこれだけいる
ただ、そんな私にも「救いだな」と思えることは確かにあって、
ここらへんのコメントが案外好意的だったんですよ(単に反フェミという可能性もありますが)。
もっと「気持ち悪いから早く滅びろ」って言われてるかと思ったんですけどね。
結局「少年を好きである」ことって別に犯罪でもなんでもないんです。思うことだけで人を罰することはできませんからね。
「思う」ことさえ禁止しだしたら止まらないんですよ、「お前今変なこと考えただろ!」って決めつけてしょっ引くことさえ可能になる。
実際の加害があって初めて犯罪になるのです。
「何をしたか」ではなく「何であるか」で犯罪を定義するとどんな悲惨な結末になるか、私たちは20世紀に嫌というほど目にしたはずなのに。
ま、そういうのはいいんです。
ただこう「自分は生きてもいい存在なのだ」となかなか確信できない私にとっては、この性的指向に寛大であってくれるコメントがあるだけで、いくばくかの励みと救いになるのです。
追記:
子を持つ親御さんにもこういう意見があるんですね。親全員が反対派ってわけでもないのか。
性的マイノリティで悩んでいる人がいれば、私と同じような解決策が取れるかもしれません。
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