家族や友人が「#コロナは風邪」にはまってノーマスク運動始めたらどう説得すればいいか

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「コロナは陰謀」論の人とどう付き合うか

私は以前から陰謀論者についての考察をしてきました。

なぜ陰謀論は万能なのか、なぜ人間は陰謀論に傾倒してしまうのか
陰謀論に人間がはまる理由私はかつてWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)というものを信じていました。これは日本の右翼系言論者が唱える陰謀でして、簡単に言うとアメリカが戦後、日本人に戦争犯罪の罪悪感を植え...

今回、ツイッターで体験したある事案をもとに、「家族や友人が突然『ノーマスク運動』を始めたらどうするか」考察していきます。

原則は「諦める」こと

まず、答えからいいます。

諦めてください。

説得を、です。

説得を諦めてください。

私は元・陰謀論者でありながら陰謀論者を説得してきた経験がありますが、一般人に「説得」は相当難しいです。

社会情勢に不安を抱いた人間が陰謀論に傾倒することは、いつの時代も普遍的でした。そういうリテラシーの人間が一定層、まず間違いなく存在します。

彼らの中には言葉にできない不満を陰謀論という形で発散している者が多くいます。その不満を汲み取り、根気強く共感して、だんだんと考え方を改めさせる必要があるのです。

よって、以下の方法では説得なんてできません。

「お前、何言ってるんだ!?コロナが陰謀なわけないだろ!?コロナで死んでる人のニュースを多く見るし、論文も山ほどあるし、俺の同僚だってコロナにかかって後遺症が残ったぞ!」

こういう「押しつけがましい」方法では、とても説得できません。ではどうするか。

「わかる、コロナ怖いよね…。陰謀かもしれないよね…。その不安、めちゃくちゃわかるわ!ビル・ゲイツが5G電波に乗せてコロナをばらまいて、ナノマシンが入ったワクチンを打たせようとしてるのかもしれないね…」

こういう感じで、思想を否定しないように、やんわりとやんわりとスタートする必要があります。この方法なら希望はあります。不可能ではありません。

でも、できます?

無理ですよ、こんなの。

話してて頭おかしくなりそうです。

インターネットにいる「コロナ陰謀論者」

インターネットでいろんなことを知れるようにはなりましたが、残念ながら残念な情報しか知れない人もいます。

例えばツイッターの検索窓に「#コロナは陰謀」と打ち込んでみてください。

コロナに関して堂々と嘘をつく有名人て賄賂でも貰ってるの?その先には膨大な利権があるの?そんなもんじゃない陰謀なの?だって医療関係者しか得をしない利権程度じゃ説明つかないでしょ。世界経済が破壊されてるのよ。それに見合った何かがあるって事でしょ?陰謀以外に何があるのさ?

https://twitter.com/army_araisan/status/1374108539803766786

これは「世界経済が破壊されている」ことを不安に感じ、それに見合った利益を誰かが享受している、と思い込みたいことによる思想です。

こうした「自分が損している分、誰かが得をしている」形の陰謀論はありふれてます。そうやって分解するとお粗末な議論なのですが、やはり信じる人は一定数いるでしょう。

というか、そういった過激なことを主張する人間のほうが書き込みの回数が多いので、目立っているように見えるだけです。

以前、こちらの記事で考察したように

「気づき」「真実」「目覚め」という単語は実のところ陰謀論に非常にありがちで、そもそも一般人に与えられた程度の情報量と知能でなぜ「真実」なんてものがわかるかも疑問なのですが、ここには非常にうまい仕掛けがあります。

その仕掛けこそまさに、我々が真実と聞いて尻込みしてしまう理由であり、陰謀論者がますます頑なになっていく理由でもあります。

それは「陰謀論は宿命として、常に少数派である」ということ。

https://withtulpa.com/conspiracy-emphasizing-1/

陰謀論はつねに少数派でしかありません。陰謀が多数派に受け入れられた時、それは都市伝説やネットロアの形となって生きながらえ、存続する意味を失います。

「数」を考えれば、「コロナは陰謀だ」派は現実世界でも相当少ないのです。

ちなみに私はツイッターをしていますが、私のフォロワーさんにもこういった思想の人がいました。3か月運用して1人なので、やっぱり少ないといえば少ないでしょう。

自分の思想に合わせてフォローやフォロワーを操作できるツールで得たたった51票で民意がわかるはずもないし(匿名なのでやらせも可能です)、医療業界と悪徳政治家に届けたいなら直談判すべき場所は他にあります。

世界レベルの陰謀と戦うなら、こんな場所でクダを巻いている暇はありませんよ。

コロナ陰謀論にはまるのも当然

コロナにかかったと思い込んでいる人はみんな風邪かインフルだっただろう、という希望的観測にすがりたいのだと思います。

あれほどニュースで恐ろしい症状や後遺症が報道されているにもかかわらず、です。

私の知人はコロナウイルスに感染し、運動をするとすぐに息が上がる後遺症に苦しんでいました。そういった知人がいなければこんな考えになってもおかしくないでしょう。

あるいは、コロナが原因で職を失って、その原因を「自分の運が悪かっただけ」と収めきれず、コロナを社会が捏造したことにすれば丸く収まる、と思い込んでいるからなのか。

「ある」ものを「ない」と信じるのは自由ですが、無意味ではあります(重力はありません、と言うのと同じですからね)。

それは結局、突然に現れた「新しい生活」を押し付けられることへの反感だと思うんです。

つまり、今までしなくてよかったマスクルールにみんなが思考停止で追従していて、自分だけそこから取り残されているように見える…これが許せないのではないか、と。

https://withtulpa.com/no-mask-ism-mentality/

その人の「不安」「反感」が、もっともらしい論理を身にまとって表出したのが陰謀論です。

有り体にいえば、この方は不安で不安でしょうがないのでしょう。自分の生活があまりに一方的に「見えないもの」(=ウイルス)に脅かされた(る)ことへの不安があるのだと思います。

そんなものをなぜみんなが信じているのかわからない、怖い、気持ち悪い、という反感もセットでついてきます。

コロナ陰謀論者の「不満」「不安」をヒアリングする

説得を選んだのなら、まずそのご家族やご友人の「不安」についてたっぷり語ってもらいましょう。

その途中で条件反射的に否定したくなっても、絶対にやめてください。それは逆効果にさえなり得ます。

人間は論理では動いていません。もっと本能的、原始的な部分が誤作動して陰謀論になっています。表層的な論理を否定しても、考えは変わらないのです。

とはいえ、やっぱり「コロナは世界的な陰謀だ」「マスクをつけるやつは馬鹿だ」「俺が真実を啓蒙してやらないといけない」と言い出す人達が相手です。

立ってきます。

人が何百万人と亡くなっているのに、そのリスクをかたくなに認識しようとしない。ニュースを見せても論文を見せても、絶対に信じない。

諦めて放置するのが早いですが、そうもいきませんよね。

だから「説得は自分との戦いである」ことを抑えておいてください。

陰謀論者の説得は、自分自身との戦いである

陰謀論者を説得する際、その人と戦っているというより、自分自身の「論破したい」欲求と戦っていることを忘れないようにしてほしいのです。

たいていの陰謀論は稚拙です。論文やニュースをもって論破できます。しかし、論破の先に相互理解はありません。それは陰謀論も同じです。

彼らが抱えている不安や不満を的確にキャッチアップして、何があっても付き添うのだ、という覚悟があれば、それでようやく目が覚めてくれる…かもしれません。

私の説得成功率は10%ぐらいです。強烈な揺り戻しで現実に戻ってきて、向こう側の人々の心理を熟知している私でさえ10%ですよ。

先ほどのフォロワーさんとの会話も実質的に失敗しました(というか、私が根負けしました)。

「高熱が出て引いての繰り返し」って相当きついし、インフルにはない症状なんですけど、それがこの方の脳内では「コロナって騙された」に勝手に変換されてます。というか、誰が誰にどう騙されたのだろうか…?

黙っておくのもアレなので声をかけてみました(皆さんはこういうことやらないように)。

文面から漂う「邪魔するな」感。これは陰謀論者に特有で、自分こそが真実を知っている、と思っている心理特有の言い方です。より攻撃的だと「お前も組織の一員か」が入ります。

対話を試みても、向こうが歓迎してくれるとは限りません。

この方は自分のブログで「事情通」を名乗っておられますが、情報源も提示せずに「通」はやめていただきたいです。コロナが存在しないという根拠の論文を引用すればいいのに(当然、そんなものがないから提示できないんでしょうけど…)。

言いたい本音を色々抑えながら対話を試みました。

この時点でもう「あ~これは無理だ、対話無理なやつだ」ってなったので、

「ではさようなら(^^)/~~~」ということばを残してフォロー解除されてしまいました。

陰謀論者は自分が間違っている可能性を認めたがりません。カジノで、負け続けていても負けと認めなければ大丈夫、と信じて賭け続ける人みたいに。

もちろん、誠実にあろうとしている人でもこうなってしまう可能性は十分あります。ほとんどの人間は何かの陰謀論を一つぐらいは信じているものです。

この方は以前のブログ記事で、以下の文章を書いておられました。

「どうせ、誰が書いたか分からないからいいだろう。」

「信用してもらうために公式のフリをしよう。」

こんな考えは決して許してはいけません! 

 匿名だろうと、本名だろうと、いつでも誠実に書くべきです。もちろん、正しく書いたつもりでも間違うことはあります。しかし、少なくともキチンと確認した上でのやむを得ないミスであり、かつすぐに訂正するのであれば、その行為に咎はありません。批判を書くのも、それが正当であればかまわないと思います。絶対にいけないのは、面白がって人を中傷し、それを拡散する事です。

 皆さんも書く時は誠意を持って書いてくださいね。

https://owenwilson.hatenablog.com/entry/2021/04/19/101442

誠意を持って書こう、という姿勢は尊敬します。しかし「何に誠意を持つか」は人それぞれなのです。科学的に誤ったことに誠意を持つ人もいるのです。

ちなみにこの方が始めた再投票ですが、先ほどは「信じない」が多数派だったのに、

再投票の結果、今のところ「誰もかかってないけど、信じてはいる!」とか「周囲がかかりました!」が多いようです。前の投票は「信じてます」がなかったので当然でしょう。

しかし、これでたとえ「信じてます」票が一番大きくなろうと、この方は考えを変えないでしょう。

たぶん次は「ツイッター社の陰謀で、この投票が操作されました」とか言いだします。陰謀論者は「より強い」陰謀を笠に着て自分の身を守ります。

いちいち否定していられないので、縁を切ったほうが早いのです。

家族や友人をコロナ陰謀論から救うには、相当の覚悟が必要

一般人が説得しても自分がミイラになるか、あるいは消耗して喧嘩別れしてしまうかのどちらかなので、実質的に諦めてしまうほかないでしょう。

もしそれをどうしても承認できない事情があるのなら、自分自身の「論破したい」という欲求を全力で抑えつつ、あくまで感情に寄り添った対話を心がけましょう。私は無理ですが…。

最後に。

私は、マスクを着用していませんでした。でも、今は着用すべきだったと思っています。コロナは政治的な陰謀によるもので、せいぜいインフルエンザ程度だと思っていたので、マスクなど役に立たないと信じ切っていました。

みなさんには、私のようになってほしくありません。今、私は呼吸に苦しんでいます。もし容態が悪化すれば、人工呼吸器を装着しなければならないかもしれません。とにかく、息をするのがとても苦しくて辛いです。

どうか、マスクを着用してください。医師や保健当局からのアドバイスに耳を傾け、絶対に必要でない限り家から出ないでください。

どうしても外出しなければならない人は、私の過ちから学んでください。

https://karapaia.com/archives/52298135.html
アンチマスク派の男性がコロナに感染し重症に。SNSでマスク着用の必要性を呼びかける : カラパイア
image credit:Chuck Stacey/Daniel Uhlfelder Twitter 未だコロナ禍が続く中、手洗いと消毒、社会的距離、マスク着用は欠かせない感染予防対策だ。 しかし、マスク着用習慣のない欧米では「アンチマスク派」が少なくなく、マスク着用を促す店員にアンチマスク

この記事を読んでもなお「コロナは陰謀だ」と思いますか?

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