就活の面接官は「学生の嘘と本性を見抜く」?→それ自体が嘘なので気にしないで!

社会学
この記事は約8分で読めます。

就活面接で嘘はバレる?それこそ嘘だ

就活も潮時、ですかね。これを書いている今は7月ですから、普通ならもう終わっている頃です。

就活自由化する前でさえ6月の選考開始時点で内々定を得ている学生も多いので、自由化後ならますます前倒し…と言いたいところですが、新型ウイルスの影響でかなり後にずれ込んでいます。

就活をして思ったのは(人事の経験はありませんから採る側の立場はわかりませんが)「こんな面接でいったい何を測っているんだ」ということです。

「こんな」と付けたということで私が好印象を抱いていないのはおわかりかと思います…。

私は「面接で人を測れる」という発想にはあまり納得していません。その理由は2つあります。

面接官好みの人材が選ばれやすくなる

当たり前ですが、人と人が会話するわけで、そこには相性が必ず存在します。

中小企業だと社長直々の面接になったりしますから、結局もう「社長との」相性になることがあるわけです。

そうすると、社長が好きだと思った人材が選ばれやすくなります。

問題であるかのように書いていますが、いい面もあるでしょう。「この社長合わないな?」と思った会社に無理をして入っても、絶対にその後きついからです。

「仕事は楽しいですか?」というアンケートで「楽しい」「まあ楽しい」と答えた多くの人が、その理由として「人間関係」「雰囲気が合っている」をあげています。

「給料がいい」も同率なので、お金も人間関係も大事ということでしょう。

【社会人1000人の本音】働くのは楽しい?働く意味・理由は? | 就職ジャーナル
「学生が楽しいから、社会人になりたくない…」「なんで働かなきゃいけないの?」と思っている人、実は多いのではないでしょうか?そこで、20代~60代の社会人1111人にアンケートしました。「働くことは楽しい?」「楽しく働くために重要なことは?」「なぜ働くのか」「働くことをどう捉えているか」といった社会人の声を本音で紹介しま...

いくら仕事が楽であっても、人間関係が悪ければ楽しいとは思わないものです。

転勤がないような仕事ならなおさらで、離職率5%という優良な数字も、一人のクソ上司のせいで無に帰すことがザラにあります。社会の恐ろしいところですね。

中小企業はまあ、それでいいでしょう。社長や社長クラスの人と話してみて、会社と自分の適性を測れるわけですし。

ですが大企業だと特に、面接をする人と実際に働くことになる職場が異なる、という事態が起きます。

面接官(自分のことを面接官と呼ぶ社会人なんていませんが…就活学生からすればそうなるでしょう)との相性でだいたい決まるんですね。

ですから、インターンシップに行った先の部署ですごく覚えがよく「君ならゼッタイにこの会社に入って活躍できるよ!」と言われても、

あるいは技術職の方に「君の能力ならウチだと大活躍だよ!」と褒められても、

人事、採用担当の評価によっては普通に、ごく当たり前のように、落ちます。

もしくは、人事にいたく気に入られて「君のこと通してあげるからね♡」と言われても実際に職場に入ったら全然面白くないしなんか変な人ばかりだし、ということも起きます。

深く付き合わないと魅力がわからないはずなのに

もちろん、どこに行ってもウケのよい人格というのはあります。

優秀で、明るくて、真面目で、責任感が強く、社交性があり、話が面白い。お酒が強ければなおよし。

ですがそんな学生はどこも同じように取りたがっていますから、いわゆる「取り柄がない」系の学生は面接官との相性で決まりがちなのです。

大企業はこれを必ず認識していますから、面接をするにしても複数人体制で、しかも何なら志望学生の出身校の社員も同席して評価させたりしています。

技術職が同席することもあります。ですがやはり、そういう人達全員の評価基準が全員同じでない(一癖あるが魅力的な人を落とし続けない)という保証はありません。

ま、それの何が悪い、そういう条件で見れば平等だろ、と思う人もいるかもしれませんね。

しかし「能力があって深く付き合えばすごく魅力的なのに、たかだか1時間の面接でそれが伝わらず、落とされてきた」友人たちを見ると、そうも感じられないんですよ。

選考基準が曖昧なまま面接をしている

とくに中小企業には多いかもしれません。

みんな求めるのは「優秀で明るくて真面目で社交性がある」学生。

そんなスーパーマンなんて旧帝大にだって一握りしかいませんから、大多数の学生はそのどこかが欠けてるわけです。

そうなると特に選り好みもできないはずなんですよ。

優秀な人はみんな優秀な会社に行きますから、何かの手違いで超優良学生が流れ着いてこない限り、やってくるのは何かしら欠けたところがある学生なんですね。

で、そういう時に「どこが欠けていても気にならないか」「どこが欠けていると駄目か」をしっかり意識して選考しないと、ミスマッチが起きやすくなります。

例えば「粘り強く」とか「コミュニケーション能力を持った」とか「責任感を持って」みたいな、フワフワした言葉を選考基準にする中小企業がありますが、それはよくないですね。

そんな使う人によって定義がころころ変わる基準を置いたところで「なんかそれっぽいことをしてきた」だけの学生しか来ません。

口ばかり上手い学生に騙されて、雇ってみたら全然使えない…なんてこともあるでしょう。

「ここは許せるけど、ここはダメだな」と思ったならその学生は切る、それを徹底しないまま面接をしても、会社に合う人材はやってきません。

そういえばテニスサークルの副部長とかバイトリーダーとかは一周回ってネタ要員になってる感さえありますが、まだ来るんですかね、そういう人…?

Googleの調査でわかった「使える人材」

GAFAに数えられるGoogleはここに関して非常に一貫しています。

優秀な会社はどうすれば優秀な人材が集まるか研究していますから、面接方法についての知見もあるのです。その結果「実際に仕事をさせてみて、その時のパフォーマンスを見るのが一番よい」とのことでした。

Googleの面接にはそういうテストがあります。

毎年200万ともいわれる履歴書を受け取っている会社ならではと言えそうです。面接にそれほどのリソースをかけることができる会社なんて、日本にいくつあるか疑問ですね。

ま、中途採用が多い…というアメリカの事情もあると思います。

日本はまだ新卒至上主義から抜け出せていないので、業務を知らない新卒に仕事をさせるわけにもいかないんでしょう。

だから結局学生に求めるものが漠然とした「人格」「熱意」「可能性」になってしまう。

でも、そんなものは偽ることが可能です。

嘘をつく練習も、それを徹底して100回やり続ければ本当になるんです。

現に多くの人が嘘をついて会社に入り、何事もなかったかのように働いてるじゃないですか。

「社会貢献が…」「御社の企業理念に共感し…」「誰かにやりがいを与える…」…をいをい嘘だろ、金のためって言ってくれよなぁ?

それで問題ないのなら、面接の意義もないんですよ。「バイトでこういう成果を出しました」「海外を旅行して世界を知りました」

もはや溢れかえってて何の強みにもならないエピソードなので、それゆえに嘘がバレにくい。木を隠すなら森、じゃないけど。

仕事を実際にさせてパフォーマンスを見るのは、その面ごまかしが効きません。ハクをつけても絶対にすぐバレます。

というわけで…面接ってのは学生が思ってるほど、アテにならないんですね。だいたい「こいつどうやって入ってきたんだよマジ」みたいな人もいますし。

相性っていうか、もうなんか人間としてどうかしてるレベルの人も、稀にいます。

採ったらヤバい人材はある程度わかる

じゃあくじ引きにしろ~?とは思いません。全く思いません。

なぜなら面接は減点主義で見て「一目見ただけでわかるヤバい人材」を振り分ける上ではけっこう有意義だからです。

理系の「推薦」で面接があるのも、これを見ているといってよいでしょう。

推薦を受けることができるということはそれなりに人格もよいし(教授に嫌われていたら推薦状書いてもらえないので)能力もあります。

そんな学生なら無条件で通せばいい、とならないのは、やっぱり会社として「いやコイツは…コイツは通したらいかんやろ」みたいな人材を見極めるためだと思ってます。

それがどういう人材かというと

  • 平気で遅刻してくる
  • TPOをわきまえた言動ができない(失礼なことを言う、研究上の機密を話す)
  • 不潔(髭伸びっぱなし、髪ボサボサ、スーツがくたびれている)
  • 敬語が全く使えない
  • 一般常識の「い」の字もない
  • 犯罪自慢をする
  • 寝間着で面接に来る

こういう人達です。正直面接とか以前の話で、友達とか恋人にするのも躊躇われるような人達ですよね。自覚がないパターンが多いのが残念ですが…。

ですから面接とはそもそも加点主義ではなく減点主義で見た方がいいのかもしれません。人格がいい!とか熱意がある!とかじゃなくて、「こいつ人格やべえな」「熱意ぐらい偽れないもんかねぇ」みたいな人を、落とす。

当たり前ですがいくら志望理由で「金、金、金!以上です」ってだけ書いてる人を採ろうとは思いません。

それぐらいは偽ってほしいし、偽る能力も生きていく上では必要です。正直者が馬鹿を見るとは言いますが、あまりに正直すぎるのも考えものです(本音と建前、ってやつ)。

落ちたことが無能の証にはならない

そして「面接は減点主義だ」って言っといて何なんですが、落ちたからといって、自分が無能である、魅力がないという結論にはなりません

なぜなら面接官と自分の相性は変えられませんし、たとえ優秀で真面目で社交性がある人でも、会社側が

「うーん、こいつめっちゃ優秀だけど、優秀過ぎてすぐやめていきそうだな」

「なんか違うな、熱意あるんだけど、こういう暑苦しい人はいらない」

と思えば取らないからです。

大学受験までの「満点なら優秀で受かり、そうでなければ無能で落とされる」みたいな価値観はとっとと捨ててください。

面接は相性!

優秀でも不幸な人はいますし、自分の能力に妥協しながら、ほどほど幸せに生きてる人も山ほどいます。面接でも優秀な人が受かるとは限りません。

しょせん、相性です。

「選んでもらうのだ、何としてもここに受かるのだ」という思い込みは(熱意があって素晴らしいと思いますが)就活するうえで苦しくなります。

自分の魅力をわかってくれる会社があれば必ず受かりますから、ほどほどに努力するようにしましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました