陰謀論者が真実、目覚めた、工作員という単語を強調する理由を元・陰謀論者が考える

心理学
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喧嘩を売られてしまいそうなので、私はこういうことは「言っていません」リストを述べます。

  • 統合失調症患者は差別されるべきだ。
  • 保守派はクソである。
  • お前はネトウヨである。
  • 陰謀論とされる全てのことは、ただの陰謀であってデマである。
  • 私は工作員である。

以上のことは本文には書いていないので、誤読しないでください。勘違いしたものと思われるコメントは削除します。

陰謀論と「真実」「目覚めた」「工作員」の相性

陰謀論については何度かこのブログで取り上げてきました。今回は陰謀論者の思考回路を考えてみたいと思います。

ちなみにそんな芸当ができるのは、私がかつて筋金入りの保守派…というか唾棄されるニュアンスのいわゆる「ネトウヨ」で、

マスゴミは偏向報道ばかりをし真実を伝えていないと信じ込んでいたからです。

なぜ陰謀には「真実」がつきものなのか

私ほどネット歴が長いと、ツイッターで「新型コロナウイルスは人口削減計画の一環だった」みたいな頓珍漢な新説を見かけても、眉一つ動かさずにツイート主をブロックできますし、

そのツイートに2000ぐらいのいいねがついていても無心でいられます。

リプライや引用RTに賛同者があふれかえっていて、

このツイート主のbio欄に「集団ストーカー大量動員」とか

「マイクロ波による身体操作、脳波解析」とか

「24時間盗聴盗撮され得た情報を元に嫌がらせされるという被害に遭っている」

と書いてあっても、うんうんそれもまた多様性だねと思えます。

「気づき」「真実」「目覚め」という単語は実のところ陰謀論に非常にありがちで、そもそも一般人に与えられた程度の情報量と知能でなぜ「真実」なんてものがわかるかも疑問なのですが、ここには非常にうまい仕掛けがあります。

その仕掛けこそまさに、我々が真実と聞いて尻込みしてしまう理由であり、陰謀論者がますます頑なになっていく理由でもあります。

それは「陰謀論は宿命として、常に少数派である」ということ。

常に少数派の陰謀論

言い換えるなら、陰謀論は常に説の主流ではありえません。これは陰謀の定義からも明らかです。

そもそも陰謀というのは「密かにたくらむもの」

密かに、というのがうまいとこで、これがもしあらわになってしまうと、その瞬間に陰謀は陰謀でなくなります。ある程度の「闇のヴェール」があってこそ、陰謀は陰謀なのです。

これはちょうど「UFO呼び名問題」によく似ています。UFOは”Unidentified”つまり未確認の飛行体を指すことばなので、それが何なのか判明するともうUFOではなくなります。

陰謀は常に密かなもので、だからこそ密かに伝えられます。

ですが、一般人でも簡単に情報を発信できる現代、庶民が飲み会の時に口にする噂話程度のことに尾ひれがついて、たやすく共鳴するようになりました。

それも、なぜか密かなはずの陰謀が、SNSという非常に公共性の高い場で

そこで使われる符牒こそが「真実」「目覚めた」です。

とりあえずこれらの単語を使うことが、彼ら陰謀論者にとっては互いを見分けるための目印になります。なぜ見分ける必要があるかというと、陰謀論が少数だからです。

少ししかいない上、現実で披露するとアカン奴扱いされるのを分かり切ってるからこそ、ことさらに真相や真実と言ってアピールする必要があるのです。

「目覚めた」という表現もとても特徴的で、これは「知った」「見た」「聞いた」では駄目です。目覚めたと使うのは後は「眠りから」ぐらいのもので、「潜んでいた何かから」というニュアンスが入ります。

眠りの場合は意識、そして真実の場合は「隠されていたことから」というニュアンスですね。

このような符牒を使っている人全員が病気というわけでは「決して」ありませんのでご注意ください。ただ、bio欄に「思考盗聴」と書いてる人が真実に目覚めていることは体感的に多いです。

陰謀についてはこちらで考察しています。

陰謀論者の仮想敵「工作員」

統合失調症患者を除いて、左右関係なく「んなわけねえだろ」と感じてしまうことに「真実を隠蔽しようと工作員が出張っている」という意見があります。

私のこのブログも新型コロナ=風邪、マスコミのデマ説の人からすると工作なのでしょう。

私が本気で「工作員」ならもっと効果的なところを選びますし、ツイッター社に依頼して「真実」が書いてあるツイートを消してもらいます。

陰謀論者の唱える「工作員」はずいぶんと頭がおめでたいようです。

なぜ「工作員」がつきものなのか。これもまた、陰謀論が常に少数派だから、という意見で説明されます。

真実に目覚めている少数派は、鎮圧が簡単である、という論理です。

自分たちの力が強大だと思っている人はことさらに敵を強調したりしませんから、敵がいる!と呟くのは、自分たちに比べて相手が相当に強いと知ってるor思い込んでるからでしょう。

そのような弱小な勢力で互いを鼓舞し合うには、実際に敵がいるかどうかに関係なく、いる「ことにして」おいた方が何かとお得です。

保守派では「パヨク工作員」「中国人スパイ」などがそれにあたり、負けないよう団結を求めます。革新派では安倍首相とそのお友達でしょう(いわゆる「アベノセイダーズ」ですね、私はこの言葉嫌いですが)。

ここで、そういった共通の敵がいるという認識は大抵が既成事実で、外野がやいのやいの言っても聞く耳を持ちません

むしろ「また工作員が出張ってきてるね」と態度を硬化させるだけで、対話の余地はありません(彼らを私がブロックする理由です)。

既成事実ということは、「共通敵がいると考えたほうがお得だ」という打算とかでもなく、なんかこうけっこう本気で信じ込んでるようなのです。私も昔、そうでしたし。

少数派の陰謀論が多数になったら

それでは、絶対にありえないのですが、陰謀論者である少数派が多数派に回ったらどうなるのでしょうか。考えてみましょう。

これまでの流れをくむと答えはすぐに出てきます。そのような陰謀を社会の多くが信じるようになると、途端にそのような言論は力を失います。要するに、信じる理由がなくなります。

これはなかなか不思議かもしれません。いざ受け入れられると、その陰謀論者のグループは実質、分解してしまいます。

不思議に思いますが、割と自明な話だったりもします。

公になると一種「公然の秘密」になってしまい、権威を失うからです。

それも、真実を隠ぺいしていた組織ごと権威性がなくなるので、敵に見えなくなります。

平たく言えば真実が「俗っぽく」なるのです。そのような類の真実は、実は週刊誌に溢れています。

ずばり、不倫騒動とかです。

不倫騒動に何らかの陰謀を見出して憤ったり、真実を啓蒙しようとしている人はほとんど見かけません。なぜか?有名で、多くの人が「あいつは不倫してんじゃねえの」と既に思っているからです。

みんなが思っているので、もはや「真実を広めよう」とするモチベが働かないのです。

地球は丸いのだとことさらに騒ぐ人はいません。主張したとて「うん。だから?」で終わってしまうから。

でも地球は平面だと考える人は必死です。少数派だと知っているから『戦う』モチベも上がってきます。かつて2ちゃんねるで貼られまくったコピペが思い浮かびますね。

962 : 名無しさん@九周年 sage 2008/07/02(水) 00:48:15 ID:g373IYdK0
すごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を。
風・・・なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、俺たちのほうに。
中途半端はやめよう、とにかく最後までやってやろうじゃん。
ネットの画面の向こうには沢山の仲間がいる。決して一人じゃない。
信じよう。そしてともに戦おう。
工作員や邪魔は入るだろうけど、絶対に流されるなよ。

陰謀論は常にマイナーである

というわけで、真実とか目覚めたとか工作とかをアピールしないとSNSで生き残れない点で、陰謀論はなかなか大変なのです。

これまでに信じられてきたけど、科学技術の発達で消えていった陰謀は多いでしょう。逆に、インターネットの発展で信じ込まれるようになった陰謀も多いでしょう。

ネットで知れる真実のうち本当に真実なのは一部で、あとはだいたいしょうもないデマだと思っておくと気が軽くなるかもしれません。

まあ、この声が届く人は最初から陰謀論なんかにはまらないと思いますが…。

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